咀嚼とエイジングケア

「噛むこと」は内側からの若返り習慣

食事中の「咀嚼(そしゃく)」は、単なる食事の所作ではなく、エイジングケアにおいても大きな役割を果たします。
エイジングケアとは、年齢に応じた肌の変化を受け入れながら、今の肌状態に最適なケアを行うこと。つまり咀嚼は、若々しさ・健康寿命・美容にまで影響を与える“全身のエイジングケアスイッチ”ともいえるんですね。
「噛むだけで若々しさを保てる」と聞くと、ちょっと驚きますよね。


ここでエイジングケアにつながる「咀嚼」の5つのポイントを見てみましょう。

1.脳の若さを保つ
2.筋力維持・フレイル予防
3.唾液の力による抗酸化&美肌効果
4.栄養素を効率的に吸収する
5.研究が示す咀嚼とエイジングケアの関係

咀嚼習慣のコツ
・一口30回以上噛む食事を習慣化して咀嚼力を高めて、エイジングケアを意識しましょう。
・咀嚼を意識して、食事に噛み応えのある食材(雑穀米、根菜、干物、ナッツなど)を取り入れてると、自然に噛む回数が増えます。

1.脳の若さを保つ
よく噛むと脳への血流が増加します。科学的には、脳の海馬部分が刺激されて記憶力が強化され、前頭前野部分が刺激されて認知機能/集中力が向上します。
高齢者を対象とした研究では、咀嚼力が高い人ほど死亡率が低いという報告もあります。
高齢者の認知症予防はもちろん、咀嚼は欠かせない習慣です。咀嚼で脳の若さを保って、認知症予防や記憶力・集中力の維持することを意識しましょう。

2.筋力維持・フレイル予防
よく噛むことで顔の筋肉がよく動いて咬筋や表情筋が鍛えられて、顔のたるみや老け顔を予防できます。
さらに口や顎の筋肉は首・肩・体幹(腹横筋や多裂筋など)と連動しているので、姿勢の安定や転倒予防にも効果的です。よく言われるフレイル(虚弱)予防ですね。
また咀嚼力が高い人ほど、食事でたんぱく質・ビタミン・ミネラルを多く摂る傾向があって、そういった食事内容は筋肉量の維持にもつながっています。
咀嚼を意識して、筋力を維持してフレイルを予防しましょう。

3.唾液の力で抗酸化&美肌効果
よく噛むと唾液が多く分泌され、唾液に含まれる抗菌・抗炎症・抗酸化作用が全身に働きかけます。
また、唾液に含まれる酵素は、活性酸素を除去して老化の進行を抑える効果を持つので、肌のターンオーバーを整えるのです。ターンオーバーとは、肌の表皮で起こる細胞の新陳代謝サイクルのことで、くすみ・乾燥・たるみの予防にも効果的です。
肌の変化を受け入れながら、自然に今の肌状態に最適なケアをおこなって肌を健やかに保つなんて、まさしくナチュラルエイジングケアですね。

4.栄養素を効率的に吸収
よく噛むと唾液が多く分泌されますが、唾液にはアミラーゼという消化酵素が含まれるので、胃や腸への負担が軽減されて、食物の栄養素の吸収率が向上するのです。
逆に咀嚼力が低下すると、柔らかい炭水化物中心の食事に偏るので、栄養バランスが崩れやすくなってしまいます。
また、噛める食品の種類が多いほど、健康余命が延びるという研究報告もあります。
咀嚼を意識して、栄養素の吸収率を高めることで、普段の食事から栄養バランスを整えてみましょう。

5.研究が示す咀嚼とエイジングケア
複数の研究で、咀嚼力が高いと、認知機能・筋力・肌・栄養状態が全て良好になり、死亡率も低いことが示されています。
逆に、咀嚼力が低いと、炭水化物過多になって低栄養になり、フレイルや老化が加速する傾向があるとの報告もあります。

噛むことは、脳・筋肉・肌・栄養のすべてに良い影響を与える「内側からの若返り習慣」です。毎日の食事で少し意識するだけで、10年後の自分の健康と若々しさが変わってくるかもしれません。

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